ピックにとっての形状とは？

ご紹介する前に、ピックにとっての形状とはなんぞやという点から説明しましょう。
自分に合った形状のピックを手にするために、大事なポイントは3点です。

1、握ったときの感触
→ピックも枕も恋愛も、全てはフィット感が暮らしを変えます。

2、弦に接触する部分の角度
→角度がシャープなほど、細かいフレーズに適しています。

3、インパクト
→見に行ったバンドのギタリストが、ライブ終了後にピックを客席に投げたと思ったら、アサリの貝殻でした。インパクト大事。

貝殻はピックなのか論争はさておき、ギタリスト・ベーシストにとって、ピックの形状は演奏面に影響する大事な要素なのです。

楽器屋さんに行くと沢山のピックが置いてありますが、ほとんどは「おにぎり（トライアングル）」タイプか「ティアドロップ」タイプだと思います。

しかし、ピックの世界はもっと奥が深い。
ということで、いよいよ個性派ピックの登場です！

1、可愛いピック筆頭！ハート型

可愛い＆実用的の両方を可能にした形状です。
ハート型の先端部分が、絶妙な角度感があって演奏用としても機能します。

最近はガールズバンドの活躍もあって、素敵な女性ギタリスト・ベーシストがたくさんいらっしゃいます。
そんな女性バンドマンに淡い恋心を抱いている方は、遠回しにハート型ピックをプレゼントしてみましょう。
（結果は保証しませんが）

2、角の削れも気にならない！正円型

ピックは消耗品です。
なぜなら、弦に接触する角がどんどん削れ、丸みを帯びていくからです。
人間も、若いころは何かと尖っていますが、気づけば丸くなっていきます。
ピックとは人生そのものですね。

そんな感慨にふける暇もない方は、正円型にしましょう。
なにしろ初めから削れる角がないですから。全てを悟ってるんですね。

真面目にコメントしますと、正円型は弦と平行にピックを当てるにはもってこいの形状なので、初心者のピッキング練習用としても活用できます。
意外に使っている方も多い形状です。

3、丸くなるな！ひし型

「丸くなるな、星になれ」
こちらはサッポロビールのキャッチコピーで有名になりましたね。

星ではないですが、ひし型なんていうのもあるんですね。（実は星型もあります）
先ほどの正円型とは打って変わって、丸みが一切ないです。

こちらは、実際に演奏で使っている人は見たことがありません。
試しに自分で弾いてみましたが、手にフィットせず集中できない・・・。
結果、私の腕ではこいつを操ることはできませんでした。

一方、女性用のピアスなどのアクセサリーとしては人気の高い形状です。

4、季節感を出そう！栗型

日本は四季の国です。
今は夏真っ盛りですが、夏が過ぎれば秋がきます。

季節感を取り入れることは、ファッショニスタには当たり前のことですよね。
（最近ファッショニスタという言葉を覚えたので、満を持して使っております）

そんなファッショニスタをうならせる、季節感満載のこの形状。
実は「MOON」というメーカーが販売している立派な人気ピックの形状です。

特徴はなんといっても握りやすさ。
愛用者が多いこともうなずけます。

5、動物界に参入！シャークフィン型

いよいよピック業界は海の王者からも着想を得ます。
それがこちらのシャークフィン型。
読んで字のごとく、サメの背びれをイメージした形状です。

何より気になるのがギザギザの部分。
ついに作り手が演奏の利便性を無視して趣味嗜好に走ったのかと心配になりますが、そうではありません。

このギザギザの部分で弾いてみると、弦に何回もピックが当たるので、12弦ギターのような豊かな響きが得られるのです。
とはいえ、慣れるまでに時間がかかるのも事実。
中級～上級者向けの、遊びを取り入れたピックの形状ですね。